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韓国大田(テジョン)にて

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忠清道方言と「タシュー」

大田市では去年の10月から「市民共用自転車制度」を試験的に運営している。その名も「타슈(タシュー)」。「お乗りください」という意味の韓国語「타세요(タセヨ)」の忠清道なまりを制度名に採用しているのがおもしろい。大田ではそれほど耳にしないが、一般的に忠清道というと「그래요」が「그래유」になるといった具合に「~유」が代表的な訛りといわれているようだ。

それからしばしば耳にする笑い話に忠清道人は話す速度が遅いというのがある。父子が山で畑仕事をしていたら上から岩が転がり落ちてきた。息子は父に「아부지~ 바위가 굴러가유~!」と言うのだが、あまりに話す言葉のスピードが遅いため、危険を知らせる言葉を言い終わる前に父親は岩に当たって倒れてしまったという話。

「タシュー」は老人会館やコンビニ、住民センター(以前の「洞事務所」)など50箇所の貸出所の共用自転車を市民が必要なときに借りて目的地まで乗り、近くの貸出所に返却するシステムらしい。韓南大などの大学にもこうした自転車を備置しているという。

ところがこの自転車に乗っている人を私はまだ一度も見たことがない。どうなっているのだろう。フランス・パリなどでは「ヴェリーブ」というこれに似たシステムを導入してかなり好評を博しているそうだが。写真を見ると車輪の部分に大田市のマークが描かれていてデザインがちょっと野暮ったくはある。それに完全に自動車優先の韓国で自転車に乗るのは危ない気もする。まあ、暖かい春になったら一度利用してみたい。
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by eowjs | 2009-01-21 10:01 | 大田(テジョン)の今